ハルシュタットは、オーストリア中北部「オーバーエスターライヒ州」にある小さな湖畔の村で、ザルツブルクから約2時間半、ウィーンからは約3時間半の場所に位置しています。
ダッハシュタイン山脈とハルシュタット湖に囲まれた絶景の中にたたずむ、絵本のような村です。
【基本情報】
国名:オーストリア共和国
州:オーバーエスターライヒ州(上オーストリア州)
人口:およそ700人前後(非常に小さな村)
ユネスコ世界遺産:1997年に「ハルシュタット=ダッハシュタイン・ザルツカンマーグートの文化的景観」として登録
【見どころ・観光スポット】
- ハルシュタット旧市街
木造の建物が立ち並び、石畳の道や花に囲まれたバルコニーがヨーロッパらしい美しさを演出しています。村全体がまるで映画のセットのよう。 - 世界最古の塩鉱山「ザルツヴェルテン」
約7000年の歴史を持つ塩鉱山。トロッコに乗って坑道へ入り、古代の採掘技術や塩の生成過程を見学できます。大人も子どもも楽しめる体験型アトラクションです。 - スカイウォーク展望台
標高360メートルの崖の上に設けられたガラス張りの展望台。村と湖を一望できる大パノラマは「世界で最も美しい眺め」と称されます。 - 骸骨礼拝堂(ベインハウス / Beinhaus)
ハルシュタットには墓地のスペースが限られていたため、掘り起こした遺骨を装飾して納める文化があり、実際に装飾された頭蓋骨が数百体展示されています。興味深い歴史文化体験です。 - ハルシュタット湖クルーズ
湖面から見るハルシュタットの町はまるで絵画。エンジン音の静かなボートに乗って、ゆっくりと景色を堪能できます。カモや白鳥も見られます。
【グルメ・食事】
フィッシュ料理:湖で獲れた新鮮なマスやサーモンのグリル
グラーシュ(Gulasch):パプリカ風味のビーフシチュー
アプフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel):オーストリア名物のりんごのパイ
地元ワインやビールも美味しく、テラス席で湖を眺めながらの食事は格別です。
【アクセス】
電車+船ルート(おすすめ!)
ザルツブルク → アットナング=プフハイム経由で オーバートラウン駅 下車(約2.5時間)
駅前から 渡し船 に乗り、湖を渡ってハルシュタット到着(約15分)
このルートは船上からハルシュタットの絶景を楽しめる、旅のハイライトでもあります。
【人気の理由】
SNS映え:インスタグラムやPinterestなどで世界的に拡散
ジブリ風の景観:まるでアニメのような風景だと話題に
中国にレプリカ:中国・広東省には、ハルシュタットを模した「偽物のハルシュタット」が建設されて話題になりました
【観光のベストシーズン】
春(4月〜6月) 花が咲き始め、観光客がまだ少ない穴場時期
夏(7月〜8月) 湖の美しさが際立つ。観光客が多く混雑気味
秋(9月〜10月) 紅葉が美しく、風景が一段と幻想的
冬(11月〜2月) 雪景色が見事。静かでロマンチックな雰囲気
【豆知識】
ハルシュタット文化(Hallstattkultur)という言葉は、紀元前800年ごろのケルト系文明の文化様式を指します。この地で多くの遺物が発見されたことから名付けられました。
そのため、「ハルシュタットはヨーロッパ最古の塩の町」とも言われます。
【旅のヒント】
ハルシュタットは 徒歩で回れる小さな村。歩きやすい靴がおすすめ。
観光客が多いため、朝の早い時間帯や夕方以降が静かで穴場。
現地では英語が通じますが、簡単なドイツ語の挨拶を覚えていくと喜ばれます。
冬季は交通や施設の営業状況に注意が必要です(塩鉱山やロープウェイは閉まることも)。
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