マチュピチュは、15世紀のインカ帝国の遺跡で、アンデス山脈に属するペルーのウルバンバ谷に沿った山の尾根(標高2,430m)にある。多くの言語で「Machu Picchu」と呼ばれるこの遺跡名は、「老いた峰(Old Peak)」を意味するケチュア語「machu pikchu」を地名化したものの転写である。山裾からは遺跡の存在は確認できないことから、しばしば「空中都市」「空中の楼閣」「インカの失われた都市」などと称されます。
16世紀まで栄華を誇ったインカ帝国の重要な遺跡で、精巧な石組みは当時の叡智を物語っています。世界遺産に登録されており、その壮大さや多く残る謎が歴史ロマンを掻き立てます。
マチュピチュは、神殿と居住区で構成され、その総面積の約半分の斜面には段々畑が広がっています。
【歴史】
15世紀のインカ帝国のパチャクティ王の治世(1438年~1472年)に築かれたと考えられています。当初は、インカ帝国の皇帝の別荘や、宗教的な儀式を行う場所として使用されていたようです。しかし、16世紀にスペイン人がペルーを征服すると、マチュピチュは放棄され、ジャングルに覆われてしまいました。
【発見】
1911年にアメリカの探検家ハイラム・ビンガムによって発見されました。ビンガムは、地元の農民から遺跡の存在を教えて聞き、調査を行った結果、見事に保存されたインカ帝国の都市を発見したのです。
【見どころ】
・太陽の神殿: マチュピチュの最も有名な建造物です。円形の塔と長方形の部屋で構成されており、太陽崇拝に使用されていたと考えられています。
・コリカンチャ: 乙女の部屋とも呼ばれる神殿です。かつては金箔で覆われていたといわれています。
・主祭祀所: マチュピチュの中心にある広場です。神殿や居住区などが広場を取り囲んでいます。
・段々畑: マチュピチュの斜面に広がる段々畑です。農業用水路も整備されており、高度な農業技術が用いられていたことがわかります。
・インカトレイル: マチュピチュへ続くトレイルです。いくつかのルートがあり、難易度も様々です。
【行き方】
・飛行機: クスコからウルバンバへ飛行機で行き、そこからバスまたはタクシーでマチュピチュへ行く。
・鉄道: クスコからマチュピチュ村へ列車で行く。
・トレッキング: インカトレイルなどのトレイルを歩いてマチュピチュへ行く。
【観光情報】
住所:ペルー クスコ県ウルバンバ郡マチュピチュ村
アクセス:クスコから飛行機、鉄道、トレッキングなど
ベストシーズン:4月~10月(乾季)
言語:スペイン語、ケチュア語
通貨:ペルーソル(PEN)
治安:比較的安全ですが、スリや置き引きには注意が必要
【注意事項】
標高が高いため、高山病に注意が必要です。高山病の症状としては、頭痛、めまい、吐き気などがあります。高山病対策としては、ゆっくりと行動し、十分な水分を摂取することが大切です。
日差しが強いので、帽子、サングラス、日焼け止めなどを着用してください。
マチュピチュは遺跡保護のため、持ち込める荷物の重量やサイズに制限があります。事前に確認しておきましょう。
コメント